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2023年 6月 17日 評価と勉強 ~上田編~
みなさん、こんにちは!上田です。
梅雨ですね。雨の日は気分が上がりませんが、きたる夏を待ちながら頑張りましょう…!また、全国統一高校生テストお疲れ様でした!確りと復習をして次に活かしましょう。
今日のテーマは、「評価と勉強」です。
最近のブログテーマが「○○と勉強」ということなので、自分も何か勉強に役立つアドバイスをしようと考えていましたが、それは他の先生方にお任せして、自分は勉強や大学受験全体を「評価」という観点から考えてみました。
①「評価を受ける手段としての”受験勉強”」
まず、皆さんは何のために受験勉強をしていますか?
・英語を得意になって、将来海外で働きたいから
・物理を極めて、研究者として大成したいから
そういった「夢・志」から逆算して勉強に励んでいる人達、素晴らしいです。大きなモチベーションをもって自分を意義付けすることで、エネルギーが湧いてきますよね。
一方、自分が受験生の頃は、「なんで絶対将来に役立たないこの科目を勉強しなきゃいけないんだ」と正直悩んでいましたし、何故受験勉強をするの?と聞かれたら、
・志望校を受験するには、この科目が必要だから
・志望校に合格するためには、〇点取らなきゃいけないから
と、冷めた回答をしていたと思います。 (笑)
自分の中で勉強自体は目的ではなく、「行きたい大学に行く」「学びたい学問を修める」ための手段として考えていました。
意外と自分と同じ考えの人は多いのではないかと考えています。
この考えをもう少し分解してみると、
志望校に合格するため → 志望校の試験で合格点を取るため → 人よりも高い点数を取り、自分の学力を評価してもらうため
ですね。
大学側は、「より 点数が高い=学力の高い 高校生に入学してほしい」と考えていて、そのために受験生に試験問題を課し、評価します。
そして、みなさんは一発勝負の試験の点数のみで「評価」されて、合否が決まります。
正直どんなに大学の学問に興味が無くても、進学する気がなくても、点数さえ取れれば合格という評価を得られるという単純明快なシステムになっています。
だから、志望校合格を目指す受験生は必死に勉強するわけですね。
②「受験勉強」と「就職活動」という評価の機会
さて、ここで人生全体に目を向けてみると、「評価」を受ける機会は受験以外にも非常に多いです。
皆さんが普段受けている学校の授業も、定期テストの点数だけでなく「平常点」というものが存在しており、授業態度や提出物など様々な観点から評価され、最終的な成績が決まりますよね。
会社勤めをしている人達も、無条件でお給料がもらえるわけではなく、会社での働きの内容を評価されて、偉くなったりお給料が上がったりするわけです。(一部の会社では上司が望む成果を出せなかったら即クビ。なんて厳しいところもあります)
何を隠そう私も、最近まで重大な評価を受けていました。それは「就職活動」です。
もちろん人それぞれですが、私の今のところの人生では「受験勉強」と「就職活動」が重要な評価を受ける二大イベントではないかと考えています。
私は現在4年生で、無事就職先も決まり、来年から社会人として企業に勤めます。同様にほとんどの学生が就職活動を経て、働く会社を決めます。
転職が活発になっている現在は、最初に入社した会社で一生働くということも少なくなっているみたいです。
それでも就職活動を経て最初に勤める会社は、その後の人生の方向性を決定づける可能性が高いです。
少しだけ就職活動の流れついて説明すると、
①興味のある企業や業界を調べる
②選考にエントリーする
③選考を受ける(テスト・面接・グループディスカッション・インターンシップetc…)
④内定をもらう(入社を許可される)
といった形です。
大学が就職先を用意してくれるわけではなく(理系の研究室など、一部はあります)、自分で行きたい企業や働きたい業種を選んで、企業の選考を受けます。
全くイメージがつかないと思いますが、自分は就活中「就職活動は受験と少し似ている」と考えていました。
「大学でこういう勉強がしたい!」→「社会人としてこんな仕事がしたい!」
「○○大学に行きたい!」→「○○という会社に就職したい!」
業界や会社を選ぶ動機は学部や大学を選ぶのと似ていますし、その後に選考(テストや面接)を受けることも大枠は似ています。
大学受験で第一志望校に合格できなかった自分は、「就活こそは一番行きたい企業に合格するぞ」と意気込んでおり、テストの勉強や面接の練習、社会人訪問など就活の準備に励んでいました。
しかし、就職活動が終わった今、「やっぱり受験と就活は全然違うな」という結論に至りました。
それは、①評価の目的 と ②評価の観点 が全く異なっていたと気付いたからです。
①評価の目的とは、”何故大学は受験生に合否、企業は就活生に採用不採用を出すのか” ということです。
大学受験において、大学側には「より学力の高い受験生に入学してほしい」という目的があります。
かたや就職活動において企業は、「より優秀な学生に入社してほしい」と同じかそれ以上に、「より会社にフィットする学生に入社してほしい」という目的があります。
会社へのフィット感とは、ずばり、「社風や社員の雰囲気と合致している」というなんとも曖昧模糊な基準です。
②評価の観点とは、”大学は受験生の何を、企業は就活生の何を評価の基準としているのか” ということです。
大学受験においては、先ほども述べたように「試験の点数」が絶対的な評価基準になります。「何故この大学に入りたいのか」といった志望理由書は一般受験では要求されませんね。
かたや就職活動においては、評価基準は企業それぞれ、さらには面接官それぞれです。面接での受け答え、テストの点数、グループディスカッションでの貢献度など、多面的な評価を受け総合的に判断されます。
また外面(経歴や資格)だけでなく、「何故この会社に入りたいのか」「この会社で何をしたいのか」「学生時代にどんなことに取り組み、成果を挙げてきたのか」といった思考(内面)や経験(潜在的な能力)によりフォーカスが当てられています。
以上の二つから、
・受験勉強は「より学力の高い受験生に入学してほしい」という”はっきりした”目的の元、「試験の点数」で絶対的に評価される
・就職活動は「より優秀だけど、会社にフィットしている学生に入社してほしい」という”ざっくりした”目的の元、「経歴、能力、思考、経験」などで総合的に評価される
といった似ても似つかないものだという結論に至りました。
③「大学受験」という唯一無二の機会
さて、受験勉強には直接関係のない、また高校生の皆さんからはまだほど遠い就職活動の話を長々としてしまいました。
しかし私がこのブログを通して伝えたいことは一貫して、「大学受験という機会は人生の中で本当に唯一無二なんだ」ということです。
結論からいうと、私は就職活動においても、一番入社したかった企業からは不採用の通知を受け取りました。
「他のどの就活生よりも準備を入念にしている」という自負もあり、またその企業の社員さんとお話した際に「君は十分受かる素質を持っているから、大丈夫」と太鼓判を押されたこともありました。
しかし、先ほども言及した通り、就職活動の評価の基準はあいまい。優秀だから採用される、想いが強いから採用される、準備をしているから採用されるといったものではありません。
よく就職活動は巷で「恋愛と似ている」といわれます。こちらがいくら好きでも、相手がそうとは限らない「ご縁」の世界であるとも言われています。
だからこそ自分は第一希望の企業に採用はされませんでしたが、むしろ自分に価値を感じてくれて、採用してくれた会社に進むことが自分にとっての最適解であると納得して、就職活動を終えることができました。
今後就職活動をする際は、「なるようになるさ」の精神で挑んでみてください。(だいぶ先ですが…笑)
しかし
大学受験は違います。
就職活動と違い、「点数」という絶対的な基準で全てが決まります。
本番で点数が取れた人は合格するし、取れなかった人は不合格という単純かつ厳しい世界です。
だからこそ、「出題範囲」「合格最低点」「問題傾向」などが研究され、東進ハイスクールでは「目標点・判定」「受講・高速基礎マスター・過去問演習講座」などで明確な方向性や必要な努力量を示し、校舎という環境を提供しています。
努力して修得した分だけが点数として現れ、その積み重ねで合否が決まるという、単純かつ厳しいが「成功体験を得やすい」機会だと自分は考えています。
これは持論ですが、人生において「成功体験」と「失敗体験」はどちらも必須であり、違う学びを得られると考えています。
成功体験から得られるもの:能力、自信、モチベーション
失敗体験から得られるもの:学び、強靭なメンタル、モチベーション
これはあくまで一例で、他にも多くのこと得られます。
そして個人的には、
「大学受験は絶対に成功体験として終えてほしい」です。
努力の過程で失敗をすることは必要ですし、学びを得たりメンタルを鍛えたりすることが次の成功につながりますが、
長期間の努力の集大成として、「第一志望校に合格した」という大きな成功を掴むことが、その後どんな高い目標や夢を追いかける際のエンジンになると考えています。
「受験勉強であれだけ苦しい思いをして努力したから、自分は大丈夫」
「最初は無理だと思っていた第一志望校にも合格できたから、自分ならできる」
といった具合に、周りで第一志望校に受かった人達は根拠のある自信と行動力を持っていると感じています。
私は受験自体は第一志望校に合格できませんでしたが、ある意味「今度こそは」という反骨心でここまで過ごしてきました。充実した大学生活を送ってきた自信はありますが、た「もし第一志望校に合格していたら、さらに頑張れていたかも」と思うことが度々あります。
だからこそ、努力が結果として評価されやすい受験勉強において、高い目標を設定して一心不乱に取り組むことはとても意義があるし、価値があります。
また、大学受験ほど一つのことに全力で打ち込める期間は人生でそうないです。
事実、大学生の多くは学業だけでなくサークル活動・アルバイト・留学など、打ち込むべき大切な活動が多くあります。
私も大学生活中の大きな目標として長期留学を掲げていましたが、常に留学準備(英語資格試験の勉強)と並行して色々なことをしていました。
遊びたい気持ちやだらけたい気持ちを抑えて机に向かうことは簡単ではないし、「なんでこんなことしているんだろう」と辛くなるときもあると思いますが、
高校生としての大学受験勉強は人生で一回きりです。
是非情熱をもって勉強に取り組んで、第一志望校合格をつかみ取りましょう!
我々スタッフは常に皆さんの味方ですので、調子がいい時も悪い時も二人三脚で頑張っていく覚悟です。是非コンテンツや校舎やスタッフを有効活用してくださいね!!
就職活動の話に興味がある方は、お声がけください。いつでもお話しします。(笑)
それではまた!